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ー「枯山水庭園」ー
室町時代の画聖狩野元信の作品で、絵画的な優美豊艶の趣を失わず、独特の風格を備えている庭園です。庭の背景には、やぶ椿、松、槇、もっこく、かなめもち等、常緑樹を主に植え、一年中変わらない美しさ「不変の美」を求めた物と考えられます。
当時は背景に「双ヶ丘」が望め、「双ヶ丘」を借景とした奥行きのあるダイナミックな庭であると想像されます。50坪あまりの中に滝組・蓬莱島を中心に、無駄なく石を配置して、絵画的な曲線を主流とした趣となっています。
「背景」「借景」など全てを取り去り「石」と「砂」の素材だけを残した「龍安寺石庭」の究極の作品と比べると、画家らしく絵画的で具体的で受け入れやすい一面が感じられます。また、「枯山水庭園」が禅宗寺院の「方丈庭園」をして発展していった理由には、山・川・海・大自然のみならず『大宇宙全てを限られた広さの中で表現する』ものであったからだと言われています。このことは禅宗哲学の根本ときっても切り離せない独特の世界があるのかもしれません。
狩野元信は、室町時代後期の画聖で、父正信の創造した狩野派画法の典型をつくり基礎を確立しました。退蔵院方丈庭園「元信の庭」は、彼が画家としてもっとも円熟した70歳近くの頃の築庭と推測されています。自分の描いた絵をもう一度立体的に表現しなおしたもので、彼の最後の作品が造園であったことで珍しい作品の一つと数えられています。
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